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バブル経済は、人為的にしか起こらない!?

バブル経済は、人為的にしか起こらない!?

株式価格が上昇するとバブルと言われ、土地の価格が上昇するとバブルと言われる昨今、バブルって一体何なの?と思う方もいらっしゃるかと思います。
物の値段が上昇してくるとバブルと言われているようなイメージを抱いてしまうのは、私だけでは無いと思うのですが……

実体経済とかけ離れた上昇の仕方をするとバブルと言われているのかも知れませんが、それでは実体経済というのが常に正しいと言うことになります。ですが、そもそもの話として、実体経済と言うモノが常に正しいということも言えないと思うのです。
目に見えない数字の世界であり、数字そのものの算出の仕方で、どうにでも表現されてしまうのですから、非常に怪しい世界なのではないでしょうか?

もし、実体経済が常に正しいと言う事ならば、常にかけ離れ、実体経済を動かそうとしている金融経済を無くしてしまえば済む話だと思っています。

もちろん、金融経済は何年かに一度の割合でクラッシュを起こしています。このクラッシュを起こしている瞬間がバブルの崩壊と言われているのでしょうが、ならば実体経済に悪影響を及ぼしている金融経済をやはり無くしてしまえば済む話なんですけれどもねぇ。

で、個人的な意見ではありますが、バブルとは膨らましてしまっている状態であり、風船がパンパンに膨らむ状態。これ以上膨らむことができないとなれば破裂するだけであり、破裂したときがバブルの崩壊。
では、何故バブルの崩壊が起きていしまうのか?ということになります。

これ、簡単な話であって、レバレッジを利かしているからと言うことになるのではないでしょうか?

土地でも株でも何でも良いのですが、今回はスタートは土地としましょう。あなたが5000万円の現金を持っていて、1億円の土地を購入しようとすれば、5000万円の借り入れをしないと購入できません。このときにどのくらいの借り入れまでできるのか?と言うことです。
「1億円の土地という担保があるから1億円を貸します」となれば、あなたには1億円の土地と5000万円の現金が手に入ることになります。5000万円余っているから、では株式でも購入しましょうと5000万円購入したとします。
すると、スタート時点であなたには5000万円のキャッシュがあったのですが、1億円の土地と5000万円分の株式、そして1億円の借金があなたの手元に残ることになります。

そして、今度は7000万円の土地が売りに出されており、それを購入しようとしたとき、キャッシュのないあなたは、土地と株式を担保に7000万円を借り入れたとします。
すると、あなたの手元には1億円と7000万円の土地と5000万円分の株式があることになり、借金は1億7000万円と言う状態です。

では、わかりやすくするために、2億円の土地をここに出現させます、どうしても欲しいあなたは、1億円と7000万円の土地、そして5000万円の株券を担保に2億円の融資を受け土地を買う。
この時点であなたの手元には、1億円・7000万円・2億円の土地と5000万円の株式、そして3億7000万円の借金があることになります。

そもそもの話として、5000万円スタートです。5000万円がいつの間にかに、土地3億7000万円と5000万円の株式に変化しているのです。

土地だって株式だって相場です。上がりもすれば下がりもします。ちょっと大きな下げを見せてきたときにどうなりますか?
極端な話をしておきますが、全体が10%の下落をしたとしましょう。
1億の土地は9000万円に、7000万円の土地は6300万円に、2億の土地は1億8000万円になり、5000万円の株式は4500万円になったとします。しかし借金は3億7000万円のまま。
この時点ですべてを売れば、3億7800万円ですから、3億7000万円の借金は返済ができます。が、これが20%の下落になったら?

土地と株式の評価が3億3600万円となり、3億7000万円の借金返済ができません。スタートの5000万円も吹っ飛んでしまい、借金が1400万円残ってしまう状態になります。

こうなってしまうと、いち早く売り抜けて、借金を作らないようにしようという心理が働き、売り物が殺到してしまうでしょうから、資産価値はどんどん減ってしまう。資産価値が減れば、借金だけが膨らむ。借金なんて膨らもうがどうしようが、無い袖は振れないと諦めるしか無いわけですが、貸し手は大変なことになります。貸した元金すら回収ができないのですから、自分の首を締めることになります。

これがバブルなのではないでしょうか?

ようは、担保にしている評価が変動しているのですから、その担保以上にお金を貸さないとすれば、バブルは生まれないと思うのです。

今回の例だって、最初に貸せるのは1億の土地に対して7000万円としておけば、問題はなかったはず。そして、7000万円の土地を購入するときにも、5000万円までとしておけば、良かったのでは?

満額や担保以上の融資をしてしまうと、どこかがつまづけば、膨らみきった風船は破裂するわけで、膨らんだ風船から空気が徐々に抜ける程度にしておけば、バブルなど起きないと思うのです。

現状が東京五輪景気に湧いたバブルなのかどうか?ということですが、過剰融資が行われていない状態ならば、仮に土地の価格が暴落しようとも、株式市場が暴落しようとも、単に資産価値が下落と言うだけになり、バブルの崩壊という一大事にはならないと思うのです。
そしてバブルは人為的にしか起こらず、当たり前の状態を維持していれば、怖いことは無いと思われます。

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