時代の流れというのは残酷なモノで、昔の格言が当てはまらないモノもたくさん出ています。
「坊主丸儲け」という言葉を聞いたことがあると思います。どんな意味なのかもご存知かと思いますが念のため。
坊主(ぼうず)丸儲(まるもう)け
僧侶は元手がいらないので、収入の全部がもうけになるということ。
(出処 コトバンク)
宗教法人は税金なども優遇されていますから、それはそれは丸儲けでしょう!と言うのは過去の話。
士業が喰えなくなっている時代だとは言われていましたが、今は坊主も喰えなくなっているようなのです。
アマゾン「お坊さん便」 注文増の背景に食えない僧侶の増加(出処 NEWSポストセブン)
考えてみれば当たり前なのかもしれません。なにせコンビニよりもお寺の数の方が多いというのは有名な話で、数が多ければそれだけ競争も激しくなるということなのでしょう。
人は必ず死を迎えますが、葬儀の料金というモノはよくわからない。殆どがバタバタの状態で業者の言いなり。そして坊さんに支払う料金(お布施)もよくわからないし、戒名代というのもあまりわからない。
戒名などは「1文字いくら」と言うようなことを聞いたことがありますし、用いる文字によって料金も変わるとか……戒名代も料金ではなくお布施っていうんでしょうかネ?
なんでもかんでも簡素化すれば良いってことではないと思いますが、わからないことはできるだけシンプルな方がありがたい。
で、立派な坊さんにお経を読んでもらうことと、駆け出しの坊さんにお経を読んでもらうことの違いが、素人にはさっぱりわからない。坊主は坊主だし、坊主によって故人の行き先が変わるのならば考えますが、そうでなければセット料金のほうがありがたい部分もある。
「仏教界の実態は深刻です。檀家の減少や、墓の都市への改葬などによって、貧困にあえぐ寺院が増えています。
例えば浄土真宗本願寺派が2009年に実施した調査では、村落にある寺院の60%以上が年収300万円以下でした。他の宗派でも似たりよったりでしょう。“お坊さん便”に登録する僧侶たちが増えている背景には、“食えない僧侶”の増加があるのは間違いありません」(鵜飼氏)
お墓の料金だって高額だし、都心ではマンション式のお墓やロッカー式などさまざまな形態になっています。お坊さんもいろいろな形態があってもいい時代なのかも?
ただ、これだけは忘れたくないのですが、どんな形態の葬儀になっても、お坊さんがどう変わっても、ご先祖様には感謝し続け、ちゃんと供養をしていきたいと考えております。