公的年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、2015年10~12月期の運用損益が4兆7302億円の黒字になったと発表しました。
10~12月期は約4兆7302億円の黒字だと言っても、4月~12月期は5108億円の赤字。
しかも、年明けからこっちの株式相場を眺めていればマイナスが膨らんでいることが推測できます。
ここが叩かれる部分なのでしょう。
GPIFだって損を出したくてやっているわけではなく、利益を出したくても出せない状態だったのですから仕方がない。
それをギャンギャン外野に言われたら、振れる手も振れなくなるってものじゃない?
株式運用枠を増やしたから赤字が膨らんだと言われていますが、リスクを取ったわけですから仕方がないのでは?
株式相場よりも比較的安全だと言われている債券市場だけで運用していたほうがリスクは少ないでしょうが、リターンは低くなります。
「1円たりとも損はダメ、運用するのならば利益だけ!」と言う方は、資産運用をしない方がいいと思いますよ。
会社を起業させるのだって投資です。
リスクを背負ってリターンを求めているわけで、リスクゼロの投資はないと思いますよ。
まぁ、詐欺の世界には存在するかもしれませんが……
誰だって利益は大きく、損失などないほうが良いに決まっていますが、そんなにあまい世界は詐欺の世界しかないわけです。
極端かもしれませんが、ローリスク・ハイリターンを推奨するような言い回しは、詐欺の世界を推奨するようなもの。
債券市場だけの運用ということならば、現在マイナス金利となっているわけですから、年間収支がマイナスとなっても文句を言わないのでしょうか?
別に批判をするなということではありません。目先の結果だけに一喜一憂せず、マイナスを出した構造を徹底的に精査するほうが、今後の収益に繋がると思うだけ。
相場任せの売り買いだけならば、今後もマイナスを計上する可能性があるわけで、株式相場がマイナスで推移しても利益を出せるような売買手法に移行していかないと、ならないのでは?ということ。