年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が16年10月-12月期の運用成績を公表しました。驚きの10兆4973億円のプラス計上。これは過去最高レバルだということで、喜ばしいことです。
常にプラス計上ならば大変ありがたいことですが、マイナスになることだってあるのが資産運用。トータルでプラスならば問題ないだろうし、国債の利回りを上回れば最低限の役目は果たしている状態だと考えられます。
平成28年度第3四半期運用状況
それにしても、プラスになったときの報道のされ方って、マイナス計上のときの比にもなりません。
親の敵か?それとも坊主憎けりゃ袈裟まで憎いで、とにかく何でも突っ込みたいだけなのか?
ここぞとばかりに思い切り責め立てる連中が永田町のようにいるようですが、可哀想に見えて仕方がありません。
運用比率を変更したから成績が悪化したとか、哀れんでしまうようなレベルの話をドヤ顔でまくし立てる。
ならば、ここまでいい成績をあげたのだから、賞賛してあげないと!
一定のルールの中で運用をしてもらっていればいいわけなんです。仮にGPIFで資金を全部ふっ飛ばしても、年金が無くなるわけでもなく、年金支給の足りない分を補ってもらうような形なのですから、大変ありがたいお話なのです。
そもそも、何故、運用比率を変えてリスクを取りに行かなければならないのか?もちろん、アベノミクスの株価上昇のためだという側面も出てくるでしょうが、リスクを取るということは、それだけのリターンを追い求めているということ。
リターンを得たい状況、リスクを増やしてもこれまで以上の大きなリターンを得なければならない状況だということなのでしょう。
場から資金を調達して、年金の足りない部分の穴埋めをしないとならないということなのでは?
少子高齢化の問題が根底にはあるわけで、公的年金が破綻するわけはないのでしょうが、確実に受給金額は減っていくのでしょう。
そして我々国民は、四半期で10兆円以上の利益が出るようなポジションを取っているということを確認し、リスクも四半期で10兆円出ることを覚悟しておく必要があるのでしょう。リターンだけは無限でリスクは限りなくゼロになどということは、詐欺レベルでなければありえませんでしょうから。