けせらせらFP事務所

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徒然日記 老後資金

これだけ株価が下がれば、年金積立金管理運用独立行政法人の成績だってよくないでしょう。

これだけ株価が下がれば、年金積立金管理運用独立行政法人の成績だってよくないでしょう。

なんでもそうだと思うのだけれども、周りでガヤガヤ言うのは簡単。ちょっとでも不備を見つければ、ガヤガヤ言うだけで済むのだから。言われている方の立場やら苦労やらを考えたならば、そう簡単にガヤガヤとは言えないのだと思うけど。自分の欠点はなかなか見えないけれども、人の落ち度はすぐに目にとまるのが人間ってやつだから、仕方のない部分はあるんだろうけど。

これだけ株式相場が下がってくると、年金の運用成績が気になりませんか?株式相場への運用比率を上げて、利益をあげているときには調子よく公表し、株式相場が下落すれば「目先の動きに一喜一憂するな!」みたいな言い分……。そんなことで納得などできやしませんよね?

個人的には両方の立場がわかる。預けている?お金が減ったのでは、将来貰えるお金の額に影響するのだから、運用益をあげて当然であり、損失など出すのはもってのほか!年金受給者や年金の受給を受ける立場からすれば、こんな発想になって当然だと思う。

一方で運用者の気持ちもわかる。巨大な資金になればなるほど注目を浴び運用しづらくなるのに、目先の動向だけで一喜一憂されて非難されていたのでは、ただでさえマーケットに対して神経をすり減らしているのに、冗談じゃない!って話に。目先でいちいち騒ぐなら自分でやってみろ!ってことも言いたくなる(笑)

それでも私は将来年金を受給する側の身。運用はしっかりとやって、ボロ儲けをしてくれよ!って気持ちのほうが多いのが現実(笑)

 

まず、運用されている金額は135兆1,087億円。この資金をどのように運用しているのかといえば、国内債券が38.95%で国内株式が 21.35%。外国債券が13.60%で外国株式が21.64%。残りが短期資産となっており、合計100.00%となっている状況のよう。

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何に投資をするにも前提条件があって、こんな条件下という前提ならば、こんな運用益が出る筈!と言うようなものも年金積立金管理運用 独立行政法人は謳っています。前提条件が崩れてしまえば、予定の収益は得られませんし、逆に前提条件が想定以上に良くなったときには、想定以上の利益を出すことになるわけ。

運用前提条件

 

 

 

 

そして、実際の運用損益というのはどのような状況になっているのか?その辺を考えておきたいのだけれども、すべて「含み益」であって「含み損」であるということは、忘れてはならないということ。「含み」なのだから、含み益のときには、取らぬ狸の皮算用ということも考えられるし、含み損のときには、好転することもあるってこと。すべてのポジションを決済してしまったのではないから、途中経過であるってこと。

 

運用成績

 

 

 

 

これだけ株価が下がれば、当然「含み損」が出てくるわけで、どのくらいの損失になっているのか?と言うのが気になるところ。これを見る限り、資金は右肩上がりに順調に推移しており、減っているわけではないということ。平成26年度の財務表も出ていますが、利益をあげているようですから、マイナスになっているわけではない。

そこで思ったのですが、発表の仕方に問題があるのではないかと。割合で表現するというのは何においても不思議なんです。ある年度を基準にして、何%の損益ということなら、まだ分かるのですが、前年比で表現するとどうなんでしょう?

例えば、1000万円スタートで、50%減となったときには500万円になってしまいます。その次の年に50%アップしても500万円に対して50%アップですから250万円アップとなって750万円にしか戻りません。50%減から 50%アップしても元通りにはならないということ。
市場運用開始以降の収益が45兆4927億円(平成13年度~平成27年度第2四半期)の累積収益額なのですから、元本割れをしているわけではないのだから、騒ぐ数字ではないとも思うわけ。

「元本割れをしてからでは遅い!」 確かにその通り。「株式市場ではなく、債券市場だけの運用だったならば、利益をもっと出せた!」 確かにその通り。でも、利益を追求するにはリスクを伴わなければならないし、結果論だけで語っては何も出来ないのでは?

運用者と委託者がお互いにいがみ合って利益が出るのならば、もっといがみ合えばよいのでしょうが、いがみ合ったところでよい結果になるとは思えず。ならば、委託者である国民は、運用してくれている人に対して敬意を払って頑張って欲しい旨を常に伝え応援している方が良いのでは?そして、運用者である年金積立金管理運用 独立行政法人は、国民の期待を裏切らないよう真摯に取り組むべきでは?どっちが偉いとかではなく、お互いに尊重し合えば、結果は良い方向に向いていくのでは?そして、責任の所在をあいまいにせず、国民の期待を裏切ったときには、責任を取らせるということまで決めておく必要があるのかもね?

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