「相場・マーケットに参加するときに一番気をつけることは？」と、こう聞かれることが数多くあるのですが、相場・マーケットにおいての敵は自分自身であり、もっと突っ込んで言えば「自分の感情」だと考えています。
如何に「自分の感情をコントロールできるか？」が相場・マーケットを獲り続ける鍵になっていると思うのです。
感情をコントロールするというのは難しいことです。何せ人間は感情の動物なのですから簡単なことではありません。
しかし、この「感情をコントロール」するということを常に念頭に置きながら対応していかないとならない、と、言うよりも、「感情のコントロール」は必須事項だと確信しております。
例えば、相場・マーケットに対して熱くなっているときは、「勝負だっ！」などと言いながら、意味の分からないポジションを取ってしまったことが、後から振り返ると少なからずあると思います。
たいていの場合、そのような状態で取ったポジションは喜ばしい結果を生まない……このことに関しては、多くの方が同意してくれることだと思います。
そして、ポジションを持っていないときほど、「方向感がよく見える」と言うことを経験されている方もいらっしゃるかと思います。結論から申し上げてしまうと、これは「ビギナーズラック」と通ずるモノがあると思われます。
何故ならば、ポジションを持っていないときは、ポジションがないので冷静ですし「損をしない」という安心感があります。一方のビギナーのときは何も分からないために「怖さ」や「損失」について考えることができず、冷静に楽しもうとするわけです。
感情が悪い方向に向かっていかないということになるのです。
しかし、「感情をコントロールしましょう！」と言っても、簡単にできるモノではないでしょう。簡単にできるモノならば、熱くなったり、イライラしたりということはしないはずです。
感情に支配されるとき……衝動的に行動をとってしまうときなどは、完全に冷静さを失っている状態でしょうから、そんなときに「感情をコントロールしましょう！」などということは、頭の中から吹っ飛んでいることでしょう。
このような状態で、無理矢理「冷静になれ！」と言っても興奮が増すだけ。怒っている相手に「冷静になりましょうよ」と言っても聞く耳がないのと一緒で、自分自身にいくら「冷静に、冷静に」といったところで、火に油を注ぐだけす。
ですが、この興奮状態を防ぐことは、比較的簡単にできるのです。誰にでも簡単にできる一つの方法ですが、日頃の訓練が必要となります。訓練と言っても簡単なことであって、常日頃から「自分自身を騙す」だけなのです。
多くの方が命令をされれば反発するでしょう。上から命令されれば嫌なものです。しかし、お願いをされれば、なかなか断れない。これを利用して、自分自身に「冷静になって欲しい」とお願いをするだけです。
熱くなった瞬間に「冷静になって欲しい」と脳裏に浮かぶまで反復練習し、同時に深い呼吸を繰り返すのです。パブロフの犬的な……。
人間生きていれば、カチンっと来ることが多々あると思いますが、そのようなときにも使えます。相場・マーケットはある意味、人生の縮図だと考えています。ですから、普段の生活にも使えることが、相場・マーケットの世界でも使えるのです。
「感情の動物なのだから仕方がない……」と諦めてしまうか？それとも、感情のバランスに注意を払って、「不必要なポジション取りをしないようにするか？」それは、それぞれの相場の楽しみ方ですから、どちらが得策か？と言うことを一概には言えません。ですが、どうせ相場・マーケットに参加をするのならば、利益はあがった方が気分的にも向上するでしょうし、懐も温まるわけですから、できるならば感情のバランスを保ち、感情をコントロールすることが、相場・マーケットに参加するときには一番大切だと思われます。
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