相場の流れを作れないのだから創らない

 

多くの人がここから価格が上昇するだろうと思って買うだろうし、下落するだろうと思えば売るのでしょう。それ自体は正しい行為でしょうし、それ以外にはあまりないと思う次第。上がると思って売る人は少ないだろうし、下がると思って買う人も稀でしょう。
しかし、上がると思っていても売りポジションを持っていたり、下がると思っていても買いポジションを持っている人は多いわけで、だから相場に曲がるという結果になるのだと思われます。

「今のこの相場の方向性はどっちに向かっていると思いますか?」
「下に向かっていると思う。価格も下がっているし……」
「下がると思っているのに、買いポジションを持っているは、流れに逆らっていませんか?」
「今は下がっているけど、いずれ上がるだろうから助かるでしょ?」
「わかりません」
「上がったモノは下がるし、下がったモノは上がるって言っていたでしょ?」
「はい。今は下がっていますから、いずれは何処かで上がると思いますが、あなたのポジションを助けてくれるかどうかは分かりません」
相談を受けたときには、たいていこういった会話になります。今は意に反して相場が動いているけれども、いずれ助かるかもしれないという儚い夢を持ったまま、曲がったポジションを維持しようとします。曲がっていることを自覚していても信じたくない、または助かると信じたい気持ちを抱きながら……。

夢物語

「言うことを聞かない」と相場・マーケットに対して文句をいう人がいますが、相場・マーケットを支配しようとしても無駄なのです。相場の流れを作り出せるのならば別ですが、相場の流れを作り出すには、それ相当の資金が必要となります。そして、逃げきれないとならないわけで、大金をつぎ込めば瞬間的に突風を相場・マーケットに吹き荒らすことはできても、それだけでは逃げきれないわけです。
そもそも一般的な投資家は参加しているだけでの存在ですから、相場・マーケットを操ろうとしても無駄。相場・マーケットの流れに逆らえば、相場・マーケットの流れに飲み込まれてしまうだけでしょう。

相場を作ろうとしても無駄なのです。夢物語を妄想し無駄な時間を費やすのならば、チャートを眺めて回収率の確率を上げたほうが合理的ではありませんか?

創りだすことが不可能ならば、作り上げられている流れに乗る。創造性はありませんが、創造性を求めるために相場・マーケットをやっているのか?それとも利益を上げ続けるために相場・マーケットをやっているのか?もう一度あなたの胸に手を当てて考えてみると良いでしょう。

ですから、常に相場の流れに乗るという意識が大切ではないでしょうか?上昇トレンドができていれば買いポジションを取り、下降トレンドができていれば売りポジションを取ると、それだけ。たったこれだけのことで良いのです。シンプルに考えれば簡単なことではありませんか?

言うは易く行うは難しだということを私は知っています。このようなことを一気に言われてしまうと、手も足も動かせなくなるのが人間だということも知っています。ですが、できなければヤラれるだけ。ヤラれたくないのならば、出来るとか出来ないとかではなく、ヤラなければならないのです。ヤラなければヤラれてしまうのが相場・マーケットの世界なのですから。

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