好調なダウを背景に、利上げはあるのか?
NYダウが終値史上最高値を更新。
2016年07月12日のNYダウが1万8347.67ドルで終了し、2015年5月19日に付けた史上最高値(1万8312.39ドル)を約1年2カ月ぶりに更新。
英国のEU離脱からの経済不安は何処吹く風。
絶好調のNYダウとなっている模様です。
もちろん、以前にエントリーしたように、個人的には英国のEU離脱は、世界経済にとってそれほど大きなインパクトを与えないと思っていますので、このNYダウの上昇っぷりもある意味納得。
しかし、このNYダウの好調っぷりを受けて、「米国金利の引き上げ」がやってくるのでしょうか?
景気が良ければFRBとて、金利の引き上げを行わない理由がなくなる。
雇用もそこそこ好調だし、株価も好調。
「それなのに金利の引き上げを行わない理由があるの?」
と、なってくるのでしょう。
と、いうことで「年内に米国は金利の引き上げやってくる!」という結論づけにしたいと思う。
と、言ってしまうと乱暴過ぎるわけで、そんなに単純に利上げが出来るわけじゃないのでしょう。
そもそもの話として、これだけNYダウが好調な理由を考えてみると、どんなことが挙げられますか?
雇用が好調だからNYダウが上昇しているというようなことではないと思うのです。しかも、英国のEU離脱はそれほど影響は大きくないとしても、リスクはリスクであり、NYダウが高値を更新するだけの理由にはならない。
米大統領選挙の年は株価が上昇するから?というような、アノマリー的なこともあるかもしれませんが、史上最高値を更新するだけの理由にはならず。
よくよく考えてみれば「年内の利上げはないのではないか?」という思惑がマーケットを埋め尽くしているのかもしれません。もしこの「年内の利上げはないのではないか?」ということで上昇しているのだとしたら、「FRBに年内利上げに踏み切ることができるのか?」ということになります。
ハシゴを掛けて上の方に持ち上げて、いきなりハシゴを外してしまえば、落ちてしまうだろうことは、たぶん小学生でも分かるはず。小学生でも分かることをFRBがやってしまうのでしょうか?
全てはFRBの出方ひとつですから何とも言えませんが、ちょっと調子に乗り過ぎのNYダウだって感想。
NYダウが好調ならば、日経平均だって
NYダウがこれだけ調子が良いのならば、日経平均だってということになりますが、日経平均はさほどでもない状態。
為替もあるのでしょうが、大きく盛り上がってきている状態ではないのかも?
日経平均の週足の形を見れば、2月の安値にツラっぽい状態ですから、底となっているのかもしれませんが、トレンド的には右肩下がり。
一方のNYダウは高値を更新しているくらいですから右肩上がり。
金融政策で金利引き上げに向かっている米国と、ゼロ金利政策継続の日本と比べると、日経平均のほうが上昇余地がありそうなものなのですが……
イメージと実際の形は全く違うということ。
右肩下がりの日経平均を買うのならば、右肩上がりのNYダウを買うほうが、流れには乗っているということになるのでしょう。