年金受給資格の期限が25年から10年に短縮される見込みですが、誰にとってメリットがあって誰にとってのデメリットとなるのか?
そもそも何のために10年へ短縮するのか?ちょっと考えてみたいと思います。
年々増加している納付率
「どうせ年金など貰えないから納付してもねぇ」という声がありますが、確かに不祥事がたくさんありましたし、少子高齢化を迎える日本で、年金が貰えるかどうかは疑問。
ただ、年金は税金と同じで、納付する義務があって、拒否する権利がないと思われ、納付をしないといけないモノ。差し押さえとかされたら厄介ですからね。
正直、これまでは【税金>年金>NHK料金】くらいの感覚で考えていました。「無理して納めてもねぇ」というのがありましたが、マイナンバーの出現でごまかしが効かなくなってきたと思われます。
感覚では【税金>年金>NHK料金】でしたが、とりあえず、全て支払っています。空白の期間はありますが、3食を2食にしても支払っています!社会人になってからは、完璧のはず。何処かで落ち度があると面倒ですのであくまでも「はず」と言っておきます。
驚いたのが年々年金の納付率が増加していること。徴収に本腰を入れているということもあるのでしょうが、マイナンバーもある程度影響があるのではないかと。
厚生労働省が2016年6月に発表した資料です。
伸びています。確実に伸びています。みんなで観念したのかな?(笑)
でも、払ったからといっても、25年の受給資格期間だとどんなことをしても貰えない……という方もいらっしゃったかと思いますが、この受給資格期間が10年に短縮されたならば、ある程度の方々の受給資格が発生するようです。
だいたいにおいて、若い頃から将来のことに関して真剣に考えろと言われても無理。老後のイメージなんて全然湧かないと思いますし、私だってサラリーマンで強制的に年金を納付していなければ未納者になっていたという自信があります!
イメージが湧かないから納付したくない!?
老後のことなんて早くて30代後半からだいたい40代の半ば以降じゃないとイメージ出来ないのでは?となれば、20歳からの納付義務が反感を買う要因であって、これが40代の半ば以降ならば1日1食にしても納付するかも?
もちろん、時間を味方につけたライフプランを考えた方が有利ではありますが、これを社会人なりたてから理解している人など数少ないと思います。若いときなんて、若さが永遠に続くと勘違いしていますし、この勘違いに気づくのが老いてから。だから、老いてからの納付ならばスムーズになるのでは?
制度そのものにはお金が必要だし、どうしても20歳からの納付にこだわるのならば、教育をしないとダメじゃない?高校教育の中で『社会保険制度』を教科として導入。現代社会の科目の中で1~2時間勉強するだけではなく、単位取得に必要な必須科目にでもしないことには、イメージが全く湧かないだろうと。
制度は正しく使う
だからと言っても、景気の良い時代だとは言い難く、払いたくとも本当に1日1食にしなければ払えないという方もいらっしゃると思います。
きちんと役所に届け出すれば、免除されたりの制度がありますから、相談に行くことをオススメします。すっトボケるのではなく、きちんと状況を説明すれば役所だって鬼じゃない。相談に乗ってくれます。
中には変な職員がいるかもしれませんが、それは役所でなくとも一緒。丁寧に相談に乗ってくれる職員に当たるまで通うなり、詳しい方に相談することもオススメ。
消費税増税が再延期となり、10年へ短縮した財源などの不透明さはありますが、ここから更に納付率が上がってくればある程度のカバーができるでしょうし、景気が良くなれば税収だって増えるのでしょうから、問題はなくなるのかもしれません。
政治は今できる最善のことを政策としてやってくれているのでしょう。国民が選んだ政治家なのですから、仮に結果として最悪のことを実行されているとしても、信じてあげる必要があるのでしょう。